KALALAU TRAIL

KALALAU TRAIL AGAIN  −May 2006−

 

初めてハワイでトレッキングをしたトレイルがカララウ・トレイルでした。

ほとんどトレイルの情報を持たず、水も持たず、歩いたハナカピアイまでの道は、

一番の思い出が「辛かった」という事。

それなのに、また行ってしまいました。

 

「帰ってきたカララウ・トレイル」

 

寒いケエ・ビーチ

まだ朝早いケエ・ビーチ、人もまばら

ここ数年、ケエ・ビーチはどんどん混んできています。

ケエ・ビーチの駐車場は、それほど広くない上に、カララウ・トレイルへトレッキングする人も駐車するため、すぐに停める場所がなくなってしまいます。

そこで我が家では、できる限り早く、ケエ・ビーチへ向かうことにしました。おかげで到着したのは、まだ8時15分。さすがに駐車場は、ガラガラです。ビーチも、数人しか泳いでいません、というか寒くて泳げません。ビーチ・ドレスでは寒すぎて、タオルを巻いて暖を取るしまつです。この気温の中を泳いでいる人は、スゴイ。それでもしばらく、ビーチで海を見ながらタオルを巻きつけていましたが、とうとう雨が降ってきました。

「ちょっと歩いたら、あったかくなるかなあ」

「泳ぎに来たはずじゃ・・」

「歩くって、どこを?」

「それは、決まっているじゃない」

 

なぜかカララウ・トレイル

トレッキングの予定はないけど、車には常時、トレッキング・シューズとステッキは積んでいます。ビーチが目的だったので、たいへん軽装ですが、カララウ・トレイルを歩くには、支障はないでしょう。とりあえず、ケエ・ビーチを見下ろせる場所まで歩いて帰ってくるつもりだし。

カララウ・トレイルは、相変わらずトレッカーが、たくさんいます。カウアイのトレイルはこの5年で、だいぶ歩いたつもりなのですが、一番人気なのは、やはりカララウ・トレイルな気がします。 他のトレッカーのみなさんも、私たちと大差ない服装です。ごくたまに、ですがビーチサンダルの人もいます。でも、ビーチ・サンダルは、どうでしょうね。

入り口の急な登り。帰りの方が大変

入り口からケエ・ビーチを見下ろす場所までは、急な登りです。登り口の様子から見ると、今日のカララウトレイルも、ドロドロかもしれないなあ。

前回と違って、杖があるのでかなり楽です。最初のビュー・ポイントまで10分足らずで登ってきました。

「わー、やっぱりキレイだね」

ナ・パリを臨む絶景

この景色を見るだけでも、登ってくるかいがある、というものです。あまりにも、簡単に登ってしまったので、もうちょっと先まで行こうかなあ。

「もう5分くらい行くと、向こう側の景色も見える場所があるよ」

帰ってきたハイカーが、景色を眺めている私たちに教えてくれました。そうだなあ、もうちょっと歩こうかな。飲み水もたくさん持っているし。

 

やっぱりドロドロ

始めのビュー・ポイントからほんの数分で、もっとナ・パリの奥まで見渡せる、ビュー・ポイントに着きました。ここまで来てしまうと、もうハナカピアイ・ビーチまで行っちゃえ、という気分になってきます。前回カララウ・トレイルを歩いた時は、歩くことに一生懸命で周囲はあまり見る余裕がありませんでしたが、今回はちょっと周囲を見る余裕もありそう。

カララウ・トレイルはハラがとても多いトレイルです。崖に張り付くように、ハラが根を張っています。同じくらいに多いのがティ。ジャマイカ・ヴァーヴェインの紫の花もよく見かけます。 ククイオヒア・レフアなども見ることができました。

ジャマイカ・ヴァーヴェイン オヒア・レフア ククイの実

 

トレイルでは、カーディナルメジロをよく見かけます。木々の間を必死に飛んでいるのは、メジロの幼鳥です。

トレイルを飛び回るメジロ

トレイルには、ところどころで水が流れている場所があります。飲料はできませんが、ちょっと手を洗うのは気持ちがいいですね。誰かがティの葉で作った、水受けも可愛らしい。

山から流れてきた水

カララウ・トレイルは、ナ・パリの侵食された山肌に沿って道が続いています。海に向かって凹凸が続くこの道では、凸を回ってみないと先がよく分かりません。おかしいなあ、もうそろそろハナカピアイに着く頃じゃないかなあ、と思った頃に、道の状態が非常に悪くなってきました。あんのじょう、道はドロドロです。その上、大きな水溜りが道をふさいでいたり、ぬれた岩が滑りやすくなっていたりします。滑って転んでしまったらしい人も見かけました。

ハナカピアイ川へ下りる、最後の下りは道が細く、滑りやすいので、特に注意が必要です。ゆっくり下りていきました。

 

ハナカピアイ・ビーチ

ハナカピアイ川は、かなり水量が多いようです。

「靴を脱いで渡らないとダメだよね、あっ!」

川の中を歩いていた人が、突然、深みにはまりました。膝まで位の深さかな、と思っていたハナカピアイ川ですが、ところどころにかなり深い場所があるようです。

ハナカピアイ川・海側

岩の上を上手に歩くハイカー

ハナカピアイ川・山側

思わず、私たちのすぐ前を歩いていたカップルと、顔を見合わせてしまいました。

「えっと、川は渡るの?」

「うーん、たぶん(渡らない)」

そうですよね、目の前で人がドボンってした後だもんね。でも、私たちは水着を着ているし、濡れると困るものはリュックに入れて、渡ることにしました。

「GOOD LUCK!」

「あそこが深いよ!」

どうやら渡らないカップルが、エールをおくってくれます。実は、トレイルのすぐ近くのこの場所ではなく、もっと海側に行くと、楽に渡れるのだそうです。でも、冬場の波の荒い季節や、満潮時はかえって危ないかもしれないですね。

川の水はひんやりしていて、とても気持ちがいいです。川底の滑りやすい石も、裸足なので大丈夫。

川を渡って小さな林を抜けると、ハナカピアイ・ビーチです。

ゴロゴロ石が並ぶ先に、あまり大きくないけれど白砂のビーチが広がっています。この日は、それほど波は大きくありませんでしたが、やはり引き波がかなり強いよう。

やっとハナカピアイ・ビーチまで来ました!

青い海を眺めながら、おやつのフルーツとジュースでひと休み。ここまで来るなら、お昼を持って来ればよかったな。

 

帰路

往路は、植物を見たり、鳥を見たり、スローペースだったので、帰路は時間を測ってガンガン歩くことにしました。

やや早めの出発だったので、往路よりも復路の方がすれ違うハイカーの数が多いようです。

USAオリンピックチームのユニフォームを来た一団や、母・娘・孫の3世代ハイカーなど、様々な人たちとすれ違います。笑顔で挨拶するだけの一瞬の出会いですが、こんなにハイカーと会うトレイルは、あまりないので、それもまたカララウ・トレイルの魅力でしょうか。「アイム、クライミング」と言いながら、坂を登ってきた3歳くらいの坊やもかわいかったな。

帰路は、寄り道をしなかったので1時間15分で帰ってきました。でもこのペースだと、ほとんど景色も楽しめません。

小雨が降り、寒かったケエ・ビーチもすっかり晴れています。5年前に比べて、あまり疲れた感じもしないのが、いい気分です。この後は、ゆっくりケエ・ビーチのシュノーケルを楽しんだのでした。

 

ハナカピアイ・ビーチ

 

HOME

BACK

Prev.         Next