Dixie Maru Beach

EXPLORE A SECRET BEACH  −Sep.2003−

 

『シークレット・ビーチ』とは名ばかりで、どこへ行ってもたくさん人がいます。

誰もいない美しいビーチへ行ってみたい。モロカイならみつかるかも・・・

 

「秘密のビーチを探す」

DIXIE MARU BEACH

秘密のビーチに署名

東西に長いモロカイ島の南西のデッドエンドに、DIXIE MARU BEACHという、黄金に輝く砂浜を持つビーチがあります。

本当の名前はKAPUKAHEHU BEACHというのですが、1920年代に日本の漁船がこのビーチで難破したことから、その名前を取ってDIXIE MARU BEACHと呼ばれているそうです。「マル(丸)」は分かるのですが、「ディキシー」という船の名前はどこかで、変化したような気がします。本当の名前は何だったのでしょう?

 

モロカイで道を説明するのは、簡単です。

DIXIE MARU BEACHへは、460号線を西に向かい、途中Kaluakoi Rd.へと北西に曲ります。そのまま道なりに海岸線付近に出たら、南へ南へと進んで、行き止まりがビーチの入り口です。

入り口の「にこちゃん」

道に「ビーチこちら」の立て札が出ていますので、海側に進んでいくと駐車場があります。

目印は写真の「にこちゃん」です。「にこちゃん」が微笑んでいたら、そこはDIXIE MARU BEACHなんですよ。

このビーチはあまり広くはありませんが、砂が美しく遠浅のため、シュノーケルには最適と言われています。

静かなディキシー・ビーチの午後

シャワーやトイレなどの施設はみかけませんでした。もちろん、ライフセーバーもいません。

週末にも関わらず、たった10人ほどの人々がのんびり日光浴をしているだけです。

夕方になって、ローカルが大きな車でBBQの道具を運んで来ましたが、時間が止まったように静かなビーチです。

 

やっぱり道に迷う

DIXIE MARU BEACHでも充分に秘密な感じがしますが、実はこの先に本当の秘密のビーチがあると聞いて、シュノーケル道具を片手に行ってみることにしました。

 

さて、実はよく道を知りません。

まあ、ビーチなんだから海岸線沿いに間違いない、と岩がゴロゴロする海沿いの小道を歩き出しました。

日本の漁船、『でぃきしぃ丸』は、岩場に乗り上げて座礁したそうです。その岩場らしきものが見えました。水の透明度が高く、遠くからでも海底まで見えそうです。

「でも、ここが秘密のビーチじゃないよね」

すでに、海岸沿いに薄く見えていた小道は消え、荒地が広がるばかりです。

これが正しい道です

靴底を貫通する鋭い枯れ枝

昔、インドの王様から贈られた鹿が野生化し、モロカイじゅうで繁殖しているのですが、ここにも鹿のオトシモノが、たくさん落ちていました。

 

しかし、ビーチへの道は全く分かりません。そのうち針金のフェンスが現れました。

秘密のビーチは私有地を通らないと行けないそうなので、おそらくこれがその私有地を示すフェンスなのでしょうが、フェンスを越える道はわかりません。

ここまでちょっとツライ道のりだったこともあり、引き返すのは気が重く、さりとて進むに進めない・・・半べそ状態の私達に一縷の光がさしかけました。

「あ、あそこを人が歩いている!」

あまり遠くないところを、人が歩いているのが見えました!

「あっちだあっちだ!」

「イタタタタ・・・・!うわ、トゲが〜トゲだらけじゃない〜。」

一見、簡単に抜けられそうな草地だったのですが、鋭いトゲのある植物が、たくさん生えていたのです。

「いたいよぉ、歩けないよぉ」

「イタタタ、イタタタ・・・、靴底からトゲが!足の裏にトゲが刺さった〜。」

 

SECRET BEACH

フェンスを越える橋

誰もいない入り江

ピクニック・テーブルもあります

足を血まみれにしながら、やっとフェンスを越える橋まで辿り着きました。

この橋は、私有地の所有者のご好意で架けられたものだそうです。

「・・・これは、薬莢?」橋を越えたところに、ライフルの薬莢らしきものが落ちていました。

私有地を通らして頂いている、ということもあって、ちょっとびびります。鹿撃ちをしたのでしょうか?

しかし、秘密のビーチはすぐそこです。

林を抜けると、小さな美しい入り江に到着しました。

私たちを導いて(?)くれた、お年寄りが帰ってしまった後は、本当に誰もいなくなりました。

 

優しいクリーム色に輝く砂浜は、入り江の大きさにしてはかなり広いような気がします。

透明度が高く遠浅の入り江です

(マウスポイントしてください)

海は透明度が高く、潜らなくても魚が見えるほどです。シュノーケルをつけて潜ってみると、小さな魚たちが驚いて逃げていきました。

また、かなり遠浅なので、安心して遊べます。

暫く、夢中で遊んでいましたが、誰もやって来ませんでした。

こんな美しいビーチを二人だけで独占しているなんて、なんて贅沢なんでしょう。

足は傷だらけで、足の裏に刺さったトゲは日本に帰っても残っていましたが、苦労しても来た甲斐がありました。

「モロカイに来て、本当に良かったねえ」

誰もいない海を眺めながら、シュノーケル靴にささったトゲを抜く、モロカイの午後でした。

 

私の足跡だけ・・・

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