HANA Hwy.

THE ROAD TO HANA, AGAIN.      - APR. 2008 -

 

「再びハナへドライブ」

 

8年ぶりのマウイは、いろいろ変っていました。

島のくびれ部分、カフルイからキヘイやカアナパリへ向かう道は、

街路樹が全て切られてハイウエイの幅を広げる工事中。

交通量も増えたマウイ、ハナへのドライブはどうでしょうか。

 

カフルイからパイアまで

カフルイからパイアへ向かう道は、 さとうきびが相変わらず風に揺れています。

8年前は、のんびりしたサーフ・タウンだったパイアは、お洒落なレストランが立ち並ぶ、観光地へと変っていました。歩いても10分とかからない、小さな地域には、観光客でいっぱい。昔はどこでも駐車できた通りは、車がぎっしり並んでいます。駐車場も時間帯によっては満車状態で、困ることもありました。

 

朝8時のパイア

以前はこんなに車が停まっていたかなあ

でも、海水パンツにビーチサンダルのサーファーが、歩き回っているのは昔も今もいっしょ。ラブ&ピースな人々の作り上げた、アートな街並みもあまり変らないよう。

 

さて、パイアの町に入ると、速度規制が下がることもあって、少し前からちょっとした渋滞になってしまいます。のろのろと走っていると、2台前を走っていた車が、歩行者に友人をみつけて、停まっておしゃべりを始めたことがあります。後ろ(私たちの前)の車がクラクションを鳴らしても、悪びれた様子はありません。「そんなにせかすなよ」という仕草をして、やっと車は動きだしました。

 

そのパイアを過ぎるとハイウエイを走る車は、滑らかに走り出します。ハイクを過ぎるまでは、カーブも少なく、走りやすい道です。周囲はさとうきび畑から、牧場に変り、左手には海が見えてきます。この道を走るなら、まずはホオキパに寄らないと。

 

HOOKIPA

ホオキパのピクニック・テーブル

ハワイ語と英語で書かれた言葉は

「海を大切に」

ホオキパ

ウインドサーファー

滞在中、毎日のようにホオキパにサーファーを見に行ってしまいました。ウインド・サーフィンのメッカとして名高いホオキパですが、サーフィンの良いポイントでもあります。夕方には、ボードを積んでホオキパを目指す「一日の終わりにサーフィン」な人たちを、36号線ではよく見かけました。

 

ホオキパは海に向かって右手の方に、展望台があり、やや広めの駐車場や簡易トイレが設置されています。ここは、サーフィンを眺めるのにいい場所ですが、地元の人々はこの場所には、あまりいません。逆に、展望台より下にあるホオキパのビーチ・パークは、少し見る限り地元の人々ばかりでした。

 

普通、ホオキパは午後になるとウインド・サーフィンに良い風が吹くのですが、滞在中、ほぼ毎夕方に立ち寄っても、コンディションの良い日がなかなかありませんでした。その分、サーフィンにはコンディションが良かったようで、8フィートを超える波をいとも簡単に滑っていくサーファーに嘆息したものです。

 

 

 

いよいよ360号線

ハイクを過ぎ、360号線になると、道はクネクネと曲がりだします。

いよいよハナ・ハイウエイな感じです。

 

今回、滞在中2回もハナへ行ってしましました。ハナへのクネクネ道は、狭い道を走りなれている日本人には、それほど難しくはないものの、長く続くとドライバーも同乗者も 疲れ気味。

ましてや、前を走る車が、クネクネドライブに不慣れな、メインランドからの観光客なら尚更です。

スピードを制限速度の半分も出していないのでは、と思わせる運転。しかも、思ってもみないタイミングでブレーキを踏むので、目が離せません。

そうかと思うと「もしや、あなたはシューマッハ?」と尋ねたくなるような、滑らかに走るオープン・カーもあるので、あなどれません。

 

余談ですが、ネイバー・アイランドを旅していて思うのは、島ごとに売れ筋レンタカー(レンタルだから借り筋かな)が、違うということです。マウイは他の島より、オープン・カーが多いように思え、カウアイは他の島よりジープ・ラングラーが多いように思われます。ハワイ島は、借り筋の特色を見出せませんでした。

 

ボグでハナ・ハイウエイの青空はイマイチ

桃源郷の様なケアナエを見下ろす

さて、シューマッハ氏や、この道を走りなれたローカル・ドライバーの後ろに付くと、運転はかなり楽です。でも、ノロノロドライバーの後ろで、少々疲れてきたら、ビュー・ポイントを見つけて一息付く、という方法もあります。

 

今回、以前と違うと感じた点の一つに、ハナ・ハイウエイ沿いに露店をよく見る、ということです。フルーツ・スタンドやバナナ・ブレッドを売る店を、時折目にします。 特にバナナ・ブレッドは、ハナ・ハイウエイの名物にもなっているようです。以前は、ハイクを過ぎたら、ハナまでコーヒーブレイクができるような場所は、見当たらなかったと思うのですが。

 

360号線に入ると、ラジオ電波が入りにくくなります。カー・ラジオをスキャンしても、スキャンが容易に止まりません。日本から持ってきたCDが、大いに役に立ったのは、この道でした。ハナに行く前に、カフルイのボーダーズでCDを買ってもいいですね。帰国してから、ハナ・ハイウエイで聞いた曲を聞くと、ハワイ恋しさに涙が出てくるかもしれません。

 

ハナ

8年もご無沙汰のハナ。道沿いに、バケーション・レンタルらしい家が、少し増えたかな、と思ったものの、ハナは変っていませんでした。ハナを一言で言うなら「きれい」。ハナは、ハワイらしいとか、静かなとか、のどかな、と言うよりも、その美しさに惹かれる場所です。

 

ハナに住む人と結婚したら、彼は絶対ハナを離れられない、と言い、毎日ハナ・ハイウエイを通勤することになったという女性の話を聞いたことがあります。ハナ・ハイウエイがこんなにもクネクネしていて走りにくいのは、ハナに住む人々が、簡単に誰でも来れるようになることを望まないからだという話も、聞いたことがあります。

そんな話に納得してしまうのが、ハナの美しさです。そのハナは、特筆するほどの観光ポイントもない、小さな町です。

 

ハセガワ・ゼネラルストア

私は始め「ヘブンリー」というハナの枕詞に踊らされて、ハナに行きました。でも、果たしてハナに本当に感動したかは、怪しい気がします。

今回ハナに行って改めて感じたのは、ハナは本当にきれいな場所であるということでした。 ハナの美しさは、何もないところ。丘の上に、突然ぬっと立っている十字架は、どうなんだろうなあ、と思いますが、緩い起伏の丘でのんびり草を食んでいる馬たちと、その向こうの青い海が、ハナって本当にきれいだなあ、と嘆息させるのです。

ハセガワゼネラルストアも、変っていませんでした。釣具から生鮮食料品までそろっている、まさにゼネラルストア。いつまでも変らないでほしいなあ。

 

キパフル

さて、8年前と大きく変ったことは、キパフルが国立公園になったこと。地権者が国に丸ごと寄付した、と聞いています。

入場料がかかるため、ゲートでUターンしている車を見かけましたが、ハレアカラ国立公園に入った時にもらうレシートで、入場することができるので、レシートをなくさないようにしないと(逆にキパフル入場時のレシートでもハレアカラ国立公園に入ることができます)。

ところで、マウイの国立公園は、一回の入場で4日間まで入場自由です。ちょっと短 いのでは。ハワイ島のボルケーノ国立公園は一週間、せめて一週間にしてほしいなあ。

 

いつも誰かが飛びこんでいる

何人もの方がここで亡くなっているのに、いつ来ても川遊びの人たちでいっぱいのオヘオ峡谷。

昔は、泳いでいるのは地元の子供たちが多く、見ていても安心感がありましたが、この日は、観光客のおじさまが大はしゃぎをしていたり、おばさまが岩を飛び越えていたり、ちょっと様子が変ったのかな。

 

さて、キパフルから先の、未舗装路を含むピイラニ・ハイウエイは、私が行った2008年4月には通行禁止になっていました。キパフル国立公園の入場ゲートに、その旨が書かれた看板もありましたが、ちょっと見ているだけでも、たくさんのドライバーが「ホントに行けないのか」と、 ゲートの職員さんに訊ねていました・・・気持ちはすごく分かります。

 

ハイウエイ脇に脱柵した牛

通行止めは2006年10月のハワイ島沖地震によるがけ崩れが原因だそうですが、1年半もたっても通行止めなのか・・・なかなか工事が進まないのはハワイではよくあることのようです(2008年11月現在は、開通のウワサを聞いています。でもレンタカーの保険が効かないのは、たぶん変っていないのでは)。

 

そういわけで、2回ハナに行った私たちは、2往復分、つまり4回もクネクネのハナ・ハイウエイをドライブしました。マウイにご無沙汰していた8年分を、一気にクネクネしたような気がします。

 

 

おまけ

ハナ・ハイウエイを飾る道路標識のいろいろをご紹介します。

 

"DO NOT PASS"

追越禁止

ハナ・ハイウエイではよく見る標識です。

前の車がトロトロ走っていると、つい追い越したくなるのでしょう。

でも、対向車も来るので、とっても危険。

"NO PASSING ZONE"

追越禁止区域

これもハナ・ハイウエイではよく見る標識。

追い越せと言われても、それはちょっと無理、と思われる、ほぼ一車線しかない道幅。

"ONE LANE BRIDGE"

一車線の橋あり

日本では見ない標識ですね。

カウアイのノースショアにもよくありますが、「一車線分しか幅のない橋があるよ」という警告標識です。一車線しかないので、対向車と譲り合って渡ります。

 

横断する人がいます

これは日本では、あるようで見ない標識かな。

近くに家などがあり、横断する人がいるよ、ということですね。

よくイタズラされるのも、この標識のようです。

さて、上の標識と合わせて注目してください。

制限速度が、すごく遅いでしょう、ずっとこんな感じなんですよ。

"5 M.P.H (Mile Per Hour)"

制限速度5マイル

上ですごく遅いと書きましたが、10マイルや20マイルの制限速度なんて、メじゃありません。

制限速度5マイル(約8km)ですよ。

歩くのよりは早いですね、小走り位の速さでしょうか。

"NO SHOULDER"

路肩なし

単にガードレールがない道だと思うでしょ、路肩もないんですよ。

「路肩がないんじゃ、しかたないか」などとは言っていられません、はみ出たら崖から落ちてしまいます。 

"NARROW WINDING ROAD NEXT 30 MILE"

狭くて曲がりくねった道、ここより30マイル続く

うーむ、嫌がらせかと思いますね。

30マイル(約48km)って、じゃあ、ハイクまでずっとかい!(ここで怒り帽を地面に叩きつけること)

"SLOW BABY PAPAYA CROSSING"

徐行!赤ちゃんパパイヤが通ります

誰が立てたんでしょう。

赤ちゃんパパイヤが通ったら徐行どころか、停止して、写真も撮っちゃうけど。

標識の絵は何かの赤ちゃんだとは思いますが、パパイヤにはちょっと見えないかも。  

 

 

HOME

BACK

Prev.         Next