ALAKAI SWAMP

RETURN TO ALAKAI SWAMP -May 2007−

 

2004年にアラカイ・スワンプへのハイキングをチャレンジした我が家。

(その様子はこちらこちら

当時は、悪路と長い距離のトレッキングにヘロヘロになったものでした。

でも、ハイキングも少しずつ経験を積んだし、

もう一回、アラカイ・スワンプで鳥を見たい!植物もみたい!!

というわけで、

 

「アラカイ・スワンプ再び」 

 

でも悪路は、もうイヤ

狭くて凸凹なモヒヒ・ロード

アラカイ・スワンプにはもう一度行きたい!でも、プウオキラ展望台からアラカイ十字路までの悪路のピヘア・トレイルを思い出すと、うんざりしてしまいます。(悪路の状況はこちら

「やだなー、階段はしょうがないけど、あのドロドロ道を歩きたくないなあ」

というわけで、今回はモヒヒ・ロードからアラカイ・スワンプを目指すことにしました。

 

アラカイ・ピクニック・エリアからの眺め

モヒヒ・ロードは、コケエをトレッキングする仲間内では、「環七でね」というように「モヒヒ・ロードの急坂でさ」などと、話題に上る未舗装路のことです。ところどころ、かなりの悪路があり、車高のある4WD車でなければ、通行はできないでしょう。そして、もちろんレンタカーの走行には、保険が効かないのでした。そういうわけで、この道を レンタカーでドライブすることは、お薦めできません。

 

ワイメア・キャニオン・ドライブからモヒヒ・ロードを、3マイルほど入った、アラカイ・ピクニック・エリアから、トレッキングをスタートします。アラカイ・ピクニック・エリアは、ピクニック・テーブルやトイレ(水洗ではないがキレイ)もある広場です。プウマウ・キャニオンが見渡せる絶景の断崖に接していますが、生憎の小雨模様で、はっきり景色を見ることができません。

 

レイン・ウエアを着込んでいると、車がやってきました。GさんとKさんです。コケエの山奥では、早朝に人と会うことは、あまりありません。聞けば、Gさんご夫妻も、モヒヒ・ロードからアラカイ・スワンプを目指すそう。コケエを何度も行く人々では、やはり狙いは似てくるようです。私たちは一足先に、出発 しました。

 

快適なアラカイ・スワンプ・トレイル

谷にかかる虹

アラカイ・ピクニック・エリアから、アラカイ・スワンプ・トレイルの入口までは、 実は車で行くことができます。帰路はカワイコイ・キャンプ場へ通じるピヘア・トレイルを歩いてもいいかな、と思ったので、私たちはアラカイ・ピクニック・エリアに車を残すことにしました。

 

アラカイ・ピクニック・エリアからアラカイ十字路までは、尾根道。左手は深い谷になっており、谷の向こうには別の尾根が見えます。向こうの尾根に虹がかかっているのが見えました。

なんて歩きやすい木道!

雨の日は石も滑って渡り難い

「あ、フクロウ!」虹に向かって飛んでいくのは、フクロウです。ハワイ固有種のフクロウ、プエオでしょうか。雨は相変わらず降ったりやんだりですが、なんだか幸先がいいです。

 

アラカイ・スワンプ・トレイルに入って、しばらく歩くと、トレイルはすぐに木道になりました。 ピヘア・トレイルの崖もどきや、ドロドロの道と比べると、この道は近所のお散歩くらい。木道に入って少し歩くと、辺りは湿地になってきました。小さいオヒアが花をつけています。ほぼ平坦な木道は、やがて木立の中に入りました。

いきなりアラカイ十字路

「あれ、もうアラカイ十字路だ」

アラカイ・スワンプ・トレイルの入口からまだ30分も歩いていません。アラカイ・ピクニック・エリアからでも40分くらい。ピヘア・トレイルの悪戦苦闘がウソのよう。

 

しかし、アラカイ十字路の先は、降り続く雨のせいか、道はかなりぬかるんでいました。下り坂はドロが滑るので、そろそろと歩かなくてはなりません。途中の小川も前回より水かさが増えているような気がします。ちょっと雨が恨めしい。

雨でなかなか写真も撮れないので、湿原の中の木道をどんどん歩いてあっという間にキロハナ展望台に着きました。

 

「おおっ、前回よりもよく見える!」

霧を通してですが、ハナレイ湾が右手にぼんやり見えました。しばらくして、GさんとKさんがやって来ました。

霧の中からハナレイ湾

「霧であまり見えないですね」

「これでも、よく見える方かもしれませんよ、前回はもっと見えませんでした」

そう言っているうちに、どんどん霧が出てきました。展望台の縁に座って、4人でランチタイムです。雨も小雨になってきたかな。

 

雨の楽園

少し雨もやんできたので、GさんとKさんに先に行って頂いて、帰路はゆっくり写真を撮りながら帰ることにしました。

アラカイ・スワンプは稀少植物の宝庫です。ロベリアやアジサイの仲間のカナワオ、カウアイにしかないスミレなど、様々な植物を見ることができます。もちろん木道の周囲の植物しか見ることはできないのですが、それでもコケエの下の方のトレイルと比べると、植層は全く違います。

ハワイ固有のアジサイ「カナワオ」

カウアイ固有種のスミレ

雨にぬれるロベリアの花

 

ゆれるラパラパ

アラカイ・スワンプは、雨が多く、ハイキングも辛いことがたくさんあります。でも、雨で守られた場所なので、絶滅が危惧される鳥や植物の宝庫になっているのです。ちょっと覗かせて頂く立場の私たちは「雨がイヤ」とか言ってはいけませんね。そう思って歩くと、雨の中を歩くのも、なかなか楽しいものです。

 

アラカイ・スワンプは、カウアイで絶滅寸前になっているハワイ固有の植物、虫、鳥たちにとって、最後の楽園でもあります。トレッキングの時は、外来の植物の種などを持ち込まないよう、ハイキングシューズの靴を念入りに落とす、などの注意をしています。

私を見に来たエレパイオ

カウアイは、マングースもいない島なので、ハワイ諸島の他の島よりは、鳥たちの被害が少ないかもしれません。フェリーなどが運航されて、不用意なことにならないといいのですが。

 

帰路はトレイルにある長い階段が昇りになるのが、一番の難所。

「うーん、さすがにこの階段はキツイ」と、思ったらすぐ近くで鳥の声が。エレパイオです。エレパイオは、好奇心の強い鳥のようで、かなり近くにまで寄って来ます。階段付近は木の枝も間近になるので、エレパイオもより近くまで寄ってくるよう。まだ幼鳥のアマキヒが、親鳥を呼んでいる姿も見ることができました。雨も上がってきました。アラカイ十字路まで戻ると、帰路ももう終盤。2度目のアラカイ・スワンプは、体力的にもかなり楽な感じがしました。

 

美しい雨の国にまた行くぞ

 

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