Kalapana

MOVE AROUND VOLCANO/KALAPANA   - Apr. 2008 -

 

「溶岩に右往左往・カラパナ編」

 

2008年の春から、ボルケーノの活動が活発になりました。

流れる溶岩も見たいし、ハレマウマウは爆発するし、

ボルケーノの周辺を走り回った2008年4月の滞在でした。

 

 

オーシャン・エントリー復活

溶岩が海に流れ落ちる場所のことを、通称オーシャン・エントリーと言います。

’06年のオーシャン・エントリー

国立公園側より20分以上歩いた

でもオーシャンエントリーは遠い

’07年のオーシャン・エントリー

ほとんど煙も炎も見えない

ハワイ島キラウエア地区の火山は今も活発に活動しているのですが、溶岩は必ずしも地表を通って海に流れ落ちるわけではありません。

また、海に流れ込んでいても、溶岩を乗り越えて何時間も歩かないと見れない場所に流れ込んでいては、なかなか見に行くこともできません。

 

長らく止まっていたオーシャン・エントリーが、’08年の春先から、活発に流れ込むようになりました。

しかし、場所はカラパナ。カラパナは1990年に流れてきた溶岩によって焼失してしまった 村です。私有地であるために、個人では入れない、地権者と契約を結んだツアー会社のツアーでなければ入れない、と聞いていました。

たまに個人でカラパナ地区に入っている人もみかけますが、 カラパナの入口に当るプナ地区は、ちょっと治安が悪いという話を耳にします。路上駐車は、車上荒らしが心配。

 

そういうわけで、カラパナから溶岩を見るのをあきらめていたのですが、なんとハワイ州がカラパナ側にオーシャン・エントリーを見ることのできる展望台を作ったというではありませんか。

それも、あっという間に!

数年前の地震で壊れたトレイルは、いつまでたっても直らないのに、信じられない早さです。

これは行くしかないでしょう、というわけで、ワクワクしながらカラパナへと向かいました。

 

KALAPANA

カラパナの入口のゲート

ヒロ方面からカラパナへ向かうには、 130号線をケアアウからパホアを経て、どんどん南下して行けばいいのですが、パホアから先は、ほとんど何もない上、道が広くてよく整備されているし、車も少なめで、おまけに下り坂。

ついついスピードも出がちですが、最近この辺りでスピード違反の取締りのウワサをよく聞きます、安全運転で行きましょう。

溶岩に半分埋まっている道

ちょっとラフ

カラパナのあった場所

 

カラパナへと曲がる道は、去年までは行き止まりになっていましたが、ゲートができていました。

ゲートでカラパナへ入場する諸注意の紙をもらって、そのまま車で進みます。この先の駐車場がいっぱいの時は、この辺りに駐車することになりそうです。また、大型バスなどは入れないので、大型バスでの観光の時も、この辺りから歩くことになるそう。

 

入場料は無料。入場できるのは、午後2時から午後8時までで、午後10時までに退場しなくてはいけません。

ゲートから先の道は基本的には舗装路ですが、所々溶岩の上を走らなくてはいけないので、少しラフです。

駐車場には簡易トイレも

でも普通車でも問題ないくらい。暗くなってから、対向車とすれちがう時に困るかな、とも思ったのですが、大丈夫でした。

 

道路上に作られた駐車場まで進むと、係の人が停める場所を指定してくれます。簡易トイレもあるし、車の売店も来ているし、救急車まで待機しているというサービス(?)のよさ。ここからは徒歩でオーシャン ・エントリーが見えるポイントまで向かいます。

 

オーシャン・エントリー展望台(仮称)

駐車場から溶岩の上を歩く

展望台に集まる人々

オーシャン・エントリーまでの道は溶岩の上を歩きます。

溶岩の上、といってもそれほど凹凸もなく、勾配もあまりないので、比較的歩きやすい。

蛍光の目印が道の上に貼ってあるので、夜はそれも目印になりますが、途中に係の人もいるので、道に迷う心配もありません。10分少々で展望台に到着です。

 

展望台、といっても、少し広めの溶岩の上に、ロープを張っただけのものです。まだ 日が高いせいか、あまり多くの人が来てはいません。溶岩の様子を少し見て、また来た道を戻っていく人がほとんどです。

ロープに近い一番前の 「特等席」が空いていました。みなさん座ってじっくり溶岩を見る、というほどでもないようです。

「特等席」に座って、日の入りを待つことにしました。と、言ってもまだ4時半。今日の日没は7時ごろと聞いています、うーむ、まだ2時間半もあるじゃない。

 

持ってきたお菓子を食べたり、ぼーっと海をみたりしているうちに、どうやら日もくれてきました。

時折、にわか雨の降るようなお天気でしたが、日を遮るもののない、溶岩の上では、気持ちいいくらいの雨です。

辺りが暗くなるにつれ、少しずつ展望台に人も増えてきました。それにしても、2時間半も溶岩の上に座っていると、オシリがイタイ。雨具や飲料水に加えて、長く座っているためには、座布団も必要かも。

 

かなり近いオーシャン・エントリー

辺りが暗くなると、溶岩がはっきり赤く見えてきます。時折、水蒸気に赤い炎が大きく映ると、大きな歓声があがります。残念なことに、溶岩は私たちがいるのとは反対の方に流れ込んでいるようですが、それでも、かなり近くでオーシャン・エントリーを見ることができるのは、とても幸運なことかも。

 

日没後のオーシャン・エントリーを撮影するには、やはり三脚をたてないと、難しいと思うのですが三脚をたてられるのも「特等席」ならでは。日の入りの2時間半も前に来てしまったけど、待ったかいがあったというものです。

 

帰路は、真っ暗ですが、係りの人もいるため、道に迷う心配はありません。でも、足元が悪いので、懐中電灯などのライトは必須。夜になって、また観光客が増えてきたようです。

さて、プナ地区には、「夜道をおばあさんが一人で歩いていたら、それはペレかもしれないので、車に乗せてあげること」という伝説があります。夜道を歩いているおばあさんがいたら、どうしよう・・と、ドキドキしながら真っ暗な道を帰りました。

 

 

持っていくといいもの

私たちのように、暗くなるまで現地で待ってでも、オーシャン・エントリーを見たい方に、持って行ってよかったもの、あるといいな、と思ったものです。

 

 食べ物

 飲料水を持って行くことをアドバイスされていますが、長く待つ時はお菓子などあるといいかも。夕方になるとオナカも減るし、周囲には飲食店はありません。

 

 懐中電灯

 日が落ちてからも懐中電灯を持たずに来る人をみかけましたが、懐中電灯は必須。例えば懐中電灯を持っている他人の後にくっついて歩くこともできますが、相手にも迷惑だし、足元が見えないのは危険。溶岩の上は転びやすく、転ぶと怪我も大きいでしょう。

 

 雨具

 突然の雨に備えて。

 

 座布団になりそうなもの

 溶岩の上に座っていると、すぐにオシリが痛くなってきます。合羽を座布団代わりに使っていましたが、溶岩で破けるかも(溶岩の縁は鋭い)と思い、止めました。

 

その後の状況

2008年10月末、溶岩は少なめ

2008年10月にも、カラパナのオーシャン・エントリーを見に行きました。

朝、マウナ・ロアに登った時に、カラパナの方角に煙が見えていたので、溶岩が流れている!と思ったのに、行ってみると、あまり煙もあがっていず、ちょっと残念な状態でした。

オーシャン・エントリーの溶岩の状況は、日によって大きく変ります。こればかりは運としかいいようがないのかも。

 

カウンティの整備の状況も、やや変っていました。

ゲートでは諸注意の紙などの配布も無く、係りの人数もやや少なめ。その代わり、オーシャン・エントリーの写真を売るお店など、売店が増えていました。

 

さて、2009年2月1日から、オーシャン・エントリーへのゲートは午後5時からの入場になります。予算削減が理由と聞いています。

 

 

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